「主観表現」はほどほどに。ライティングはブログではない!

テクニック(右腕)

どうも方山敏彦の右腕こと、右腕でございます。

この記事では、ライティングに関わるテクニックについて解説していきたいと思います。

今回はライティングにおける「視点」の話です。

文章を書くうえで、視点はとても重要です。小説でも、主人公の視点から語られる「一人称視点」と、ナレーションのような視点で物語が進む「第三者視点」では読者に与える印象は大きく異なります。

ただし、ライティングにおいては、原則として視点は「第三者視点」です。いわゆる客観的な文章が求められます。これは、ライティングが「情報の正確性」を必要とする仕事だからです。

情報の正確性と文章の視点には、深い関係があります。主観で書かれた文章は、あくまで筆者の感想であり、ほかの人にも同じような効果や利益があるとは限りません。逆に、客観的に文章を書く場合、なるべく多くの人にとって同じように受け止められる内容を書かなければならなくなります。

例文:○○学習塾について

例文A・主観的文章

○○学習塾に通えば成績が上がる。特に数学や化学の点数が大きく伸び、志望校に進学することができた。講師の方々は、私の質問にイヤな顔一つせずに答えてくれるばかりか、友人関係の悩みの相談にも乗ってくれたのだ。○○学習塾に通ったことは、人生における大きな転機になったと思う。だから、ほかの人にもぜひ通ってもらいたい。

例文B・客観的文章

○○学習塾は、テレビでも紹介されたことのある有名な塾である。科目ごとに専任の講師が常駐しており、生徒からの質問には随時対応してくれるのだ。夏季集中講習やテスト対策の講義にも力を入れるのはもちろん、苦手分野の克服に向けた特別授業もある。過去5年間、第1志望校への合格率は90%以上だ。成績アップを目指す学生は、○○学習塾に通うことを検討してみよう。

例文Aは、学習塾に通っていた生徒の感想文であり、自分の体験を文章にしたものです。内容に間違いはなく、学習塾に通ったことで成績が上がって志望校に合格していたとしても、これはあくまで本人の体験に過ぎません。そのため、ほかの人がこの学習塾に通うことで素晴らしい体験ができるかどうかは、まるで保証されないわけです。

例文Bでは、そうした主観的な感想は一切ありません。「講師が常駐している」「夏期講習や特別授業がある」「第1志望校の合格率が90%以上」というのは、事実やデータです。そのため、どんな人にとっても間違いのない内容として受け取られます。

主観的な文章の最大の欠点は、「押しが強くなりすぎる」という点です。例文Aを読むと、「この学習塾に入って自分は幸せだった。だから君も通うべきだ」という雰囲気があります。読者からすれば、これは余計なお世話でしかありません。ライティングは、広告とは異なります。実際には特定の商品やサービスをオススメすることが目的だとしても、あからさまに押すことは避けるべきです。

だからこそ、文章は「客観的」に書きましょう。事実だけを書き、必要なら数値などのデータを揃えて、「こういう商品(サービス)があります」といった紹介に留めるのです。あくまで、良し悪しを決めるのは読者であるというスタンスを守るべきでしょう。 ただし、ライティング案件のなかには、「主観表現も入れて良い」といったものもあります。

そうした案件であっても、すべてを主観的な内容で書いてはいけません。「広くたくさんの人に読んでもらう文章」にするためには、感想よりも事実を優先し、体験ではなくデータで語ることを意識しましょう。そのうえで、「こういう部分は素晴らしいと言える」「オススメできる」といった主観的な表現を交えることで訴求力を高めることが重要です。

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