今回の記事でわかるポイント
- 完璧な自分になれないからこそ、僕は書いている――書き続けている。
- Webライターの明日は、どっちだ?
- 【さかのぼり ザ・ウェブライティング】「13年で書いてきた106,597,000文字」
こんにちは、Webライターのカタヤマです。今回は、「書くことこそが僕の存在証明」というテーマでお話をしていきます。文末にWebライターとしてのこれまでの体験談も記載していますので、最後までお付き合い頂けると幸いです。
完璧な自分になれないからこそ、僕は書いている――書き続けている。
初めにタイトルで引いた方に対して、断っておきますが僕は体育会系ではありません。松〇修造氏でもありません笑。ただ、Webライターとして思うところでタイトルをつけたら、このようになりましたのであしからず(*’▽’)
人間、完璧ではありません。Webライター14年目ですが、完璧ではありません。会社は9期目ですが、経営者として完璧ではありません。むしろ、オーズLLCは社内のメンバーに日々助けられております。
自分のことは過小評価も、背伸びの評価もしません。今こうして文章を書いている自分が、自分なのですから。Webライターとして14年目の僕ですが、ずっと書いていて思いますね「言葉の限界」。
でも、同時にあらゆるプロフェッショナルは、限界を感じたところから始まるのだと感じます。プロとしては完璧を目指すべきだが、現実的には完璧な自分にはなれない。
Webライターに置き換えて言えば、「言葉を書くプロだが、プロだからこそ何でも書けるわけではない」という因業を背負っています。“書けない”というのは、力量不足だからというわけではありません。テクニックであるのなら、そりゃあ何でも書けますよプロですから。
書けない――というのは、1人のライターとして1人のライター志望者に向けた言葉のことです。まさか、「俺の背中を見ろ!」みたいなことは言えません、それは発信者として無責任ですがな。
と言いつつも、会社員時代は教育業界にいた身ですので、最終的には「僕から何かを吸収してもらって、大きく羽ばたいていってもらいたいな」と思うところです。まったくの持論ですが、先生業というものは“ヤドリギ”が宿りやすいような役割を果たせばいいかなと感じるところです。教育業であれば生徒、Webライターであれば後進の方。
僕に何かを教えることはできません。ただ書いて、ただ話すだけです。わりと親や祖父母の話と似ているのかもしれませんね笑
もちろん、Webライターの同業者は他人です。でも、同じ目標を持った人たちでもあります。僕はとても不器用な人間であるため、本当にうまく伝えられない。
でも、それでいいと思います。僕の有り様を見てもらうのが、このブログを読んでいるみなさんにとって一番の糧になるかと。僕は大した人間ではありません、なんせ完璧ではないんで。
まぁ、でも大なり小なり誰にでも欠けている部分はあるんで、それでいいとも思います。ただ、そこに甘んじてはいけないのがプロの厳しさですね。特定の分野においては、もちろん完璧である必要があります。ミスれば、ライバルに出し抜かれる――ビジネスなのですから、それは当然です。
自分事としてすべてを引き受ける覚悟がない人は、そもそもプロと名乗るべきではありません。その方が、身のためです。 とまぁ、偉そうなことを書いておきながら、僕が今プロかどうかは正直分からないですね。常に世間の評価にさらされていると、自分がプロかどうかも分からない笑 だからこそ、僕は書いて、書いて、書き続けています。それだけは確かです。
Webライターの明日は、どっちだ?
このブログを読まれているのは、Webライターの方が多いと思いますが毎日いろいろと悩んでいることと思います。かく言う僕も、悩み続けていますので笑
僕の経験で語れるところは、ブログやYouTube(https://www.youtube.com/channel/UCTWy8tcLxHFWjrGB2UL6SYQ)で可能な限り、お話ししていきます。可能な限りというのは、ご推察の通りです笑
そのため、ブログやYouTubeでなかなか発信しづらいことは、今後現役ライターさんの集まりを開いて、生臭い話をしていく必要があるんじゃないかな?と思っています。
当然、需要があればの話ですが笑笑 ホント、言葉ですべてを伝えようとするのは難しいものですね。書けない部分は、直接みなさんとお話しできたら幸いです。お会いできることを心より、楽しみにしています!(*’▽’)
【さかのぼり ザ・ウェブライティング】「13年で書いてきた106,597,000字」
※拙著『ザ・ウェブライティング――ウェブライターとして生き残るための実践サバイバル術』(方山敏彦・著/ゴマブックス・サグーワークス)より抜粋。気になる方は、Amazonで検索してみてください。
はじめに 「13年で書いてきた106,597,000文字」
私がウェブライターとして仕事を始めたのは、大学卒業後に正社員として学習塾に勤め始めてからのことでした。塾講師として平日は働きながら、週末をつかって何かできることはないかと探っていたのです。当時はまだ20代前半であったため、自分のスキルをいろいろと磨いていこうというのがきっかけだったと思います。当時はまだ在宅ワーク・テレワークといった言葉も現在ほどは一般的ではなく、SOHO(ソーホー)という言葉が流行っていたように感じます。パソコンを使いながら、何か小さなビジネスができないだろうかとインターネットを何気なく検索しているうちに、ふとクラウドソーシングの記事が目に入りました。
そもそも、原稿を書く仕事がウェブ上にあるという概念がなく、当時の私には募集広告がとても新鮮に思えたものです。募集されている案件は、女性向けの占い原稿を書くというものであり、正直なところ私に向いているのか最初は不安がありました。占いをやったこともありませんでしたし、文章を書くということも仕事としてはまったくの未経験者だったからです。ただ、未経験でもOKということだったため、恐る恐る応募しました。
元々、文章を読むのは好きで子どものころから毎月のように本を購入しては読み漁っていました。それは社会人になってからも同じで、家賃よりも書籍購入代のほうが多いという月もしばしば。自宅に本が収まりきれなくなると、そのたびに引っ越すといった感じでした。一度、あまりの蔵書の多さに本を入れていた押し入れが壊れてしまったこともあります。それくらい本は好きだったのですが、やはり読むのと書くのは違うものだろうという意識があり、ウェブライターとしてのスタートはとても不安なものだったと記憶しています。
最初のクライアントは個人事業主のライターの方で、抱えている案件が多くなったためインターネットで文章を書いてくれる人を募集していたと打ち合わせのときに聞かされました。私は文章の書き方を学んでからウェブライターを始めたわけではなく、最初はそのライターの方の書いた文章を見よう見まねで学びながら、四苦八苦しながら文章を執筆していました。独学未満のスタートであり、実際の原稿に触りながら必要なことを必死で学んでいった形だったのです。
最初に書いた原稿はたしか3,000字程度の短いものでしたが、書き上げるまでに半日以上を費やし、ビクビクしながら納品をしたものです。「大幅に手直しをされるのではないか」「こんな文章でお金をもらっていいのだろうか」といった不安は消えることがありませんでした。2回目の発注も同様のものがきて、それを書いては納品。そして、3回目。ちょうど3回目の納品を終えたときに、修正がこなかったため「文章を書くって、こんな感じでいいんだ」とようやく少し自信が持てたものです。
そして、クライアントから月末までに請求書を作成して郵送するようにと連絡がありました。請求書を送るといった行為も、私にとっては初めての経験であり、書店で必要な本を買って通勤途中に勉強したものです。請求書を出してからしばらくは本業のほうの塾も忙しくなってしまったため、納品した案件についてすっかり忘れていました。しかし、ふとした折に銀行で通帳の記帳をして驚きました。なんと、「原稿料」という項目で報酬が振り込まれていたからです。それまではアルバイトやサラリーマンとして「給与」という形でしか賃金を受け取ったことがなかったため、原稿料という響きにとても新鮮な感覚を抱いたものです。金額としては一文字あたり0.1円と今考えればありえないほど安かったですし、そこから所得税を引くと手元に残った金額はほんとにわずかなものでした。それでも、自分の手で原稿料を得たことに自信を持った私は、時間が許すかぎり原稿を書くようになりました。本業とウェブライターの二足のわらじで活動を行った結果、ライターとして活動を初めてから4年後にはついに塾講師の収入よりも、ライターとしての収入のほうが上回るようになったのです。
さすがに、2つの仕事を同時にこなし続けるのは不可能だと判断して、3カ月ほど考えて勤めていた塾を退職することにしました。個人事業主のライターとして独立することに不安がなかったわけではありませんが、「原稿を書いて認められたい」という欲求が自分の中で強くあり、その衝動を抑えることができなかったといえます。そして、翌年には個人事業主から法人成りをして制作会社を友人と共に立て、現在に至っています。気がつけば13年もライターとして活動し、原稿収入だけで生計を立てるようになってから、もう十年近くも経ちました。この原稿の執筆にあたって、これまで書いてきた原稿の総文字数を調べてみたのですが、なんと106,597,000文字!
ひたすら走り続けているうちに、こんな量の原稿を書いていたとは自分でも驚きです。会社を設立してからは法人としてこなしてきた文字数を含みますし、原稿の質というものは文字数では推し量れるものではありません。しかし、すでに100,000,000文字以上も書いてきたという事実はたしかに存在しています。ライターとしての私はまだまだこれからの部分も多くありますが、これまで私が経験してきたことはこれからウェブライターとして活動していこうという方にとって、何かのヒントを与えるかもしれません。ライターとして通らなければいけない道は誰でも一緒だと私は考えています。この原稿を手にとってくださる方の一助になれば幸いです。
Webライター・方山敏彦のブログ(https://writer-work.jp/)
ライター歴15年。経営者(オーズLLC https://othllc.com/)とYoutuberも兼ねている。
著書『ザ・ウェブライティング ウェブライターとして生き残るための実践サバイバル術 』(https://www.amazon.co.jp/dp/B07BF25T8Y/)。
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