「漢字」を使い過ぎてはいけない! 「ひらがな」とのバランスを考えよう

テクニック(右腕)

今回は「漢字とひらがな」についてのお話です。

文章を書いているとき、「ここはひらがなと漢字のどちらがよいか」と悩む場面があります。たとえば、「ためらう」と「躊躇う」は同じ言葉ですが、読者にはまったく違う印象を与えます。そのため、どちらが適切なのかを迷ってしまうのです。

使用する場面に応じて、どちらがより適切なのかは変わります。ただ、Webライティングにおいては、原則として「なるべくひらがなにするほうがよい」とされているのです。

「ひらがな」はやわらかい印象を与える

Webライティングにおいて、漢字よりもひらがなが多く使われるのは、何よりも「読みやすい」からです。漢字というのは、読むために前提となる知識が必要になります。読めない漢字があると、それだけで「難しいな」「読みにくい文だ」と思われてしまいます。

また、漢字にはひらがなよりも視線を引きつける効果があり、スラスラと読むのを阻害する面もあるのです。どうしても読者の目を引きつけたい部分であれば、漢字を使って強調するのもよいでしょう。しかし、特に意味のないところで漢字を使用すると、単に読みにくい印象を与えるだけになります。

さらに、ひらがなには「やわらかい」イメージを与える効果もあります。Webのブログやコラムを読む人たちは、基本的にはライトユーザーです。熱心なファンよりも、たまたま見かけて立ち寄った人が読むというケースが圧倒的に多いでしょう。

そのため、読者にきちんと文章を読んでもらうためには、堅苦しいイメージを与えてはいけません。「すぐ読めそう」「簡単そう」と思ってもらうほうが、読者をつかみやすいのです。だからこそ、漢字とひらがなのどちらを使うか迷うような場面では、ひらがなを選択したほうがよいのです。

「こと」「もの」「とき」

ひらがなを優先的に使用するべきものとして、代表例をいくつかあげていきます。まずは、「こと」「もの」「とき」といった言葉です。

  • 「旅行に行った時」ではなく「旅行に行ったとき」
  • 「大切にしている物」ではなく「大切にしているもの」
  • 「勉強する事」ではなく「勉強すること」

漢字をひらがなにすることで、重要な要素である「旅行」「大切」「勉強」といった単語のほうに視線が向きやすくなります。漢字にする明確な理由がないのなら、これらの言葉はひらがなにしたほうが読者に伝えたい部分をハッキリと意識してもらえます。

「わかる」「あげる」

  • 「具体的な例を挙げる」ではなく「具体的な例をあげる」
  • 「分かりやすい話」ではなく「わかりやすい話」

こちらは漢字にしたほうが意味は通りやすい表現だといえます。しかし、漢字ではなくても意味を理解してもらうのは難しくないでしょう。「漢字にしないと誤解される」という懸念がないのなら、わざわざ漢字で書く必要はありません。

「変換」に頼り過ぎない

パソコンで文章を書くと、やたらと漢字が多くなる人がいます。これは、パソコンにおける「変換」の機能を利用するからでしょう。たしかに、変換機能はとても便利であり、執筆作業を大幅にスピードアップしてくれるものです。

その反面、自分の知らない漢字を使うことができるというデメリットもあります。「知らない漢字を使える」と聞くと、メリットに感じる人もいるかもしれません。しかし、自分が知らない漢字というのは、「普段は使用していない」「日常的には使われない」ものです。

一般的に利用されていない漢字である以上、それらをきちんと読める人や意味が理解できる人もそれほど多くないことが予想されます。そのため、本来であれば利用するべきではありません。

しかし、文章を書く人間というのは、どういうわけか「多くの漢字を使える」「人よりも漢字を知っている」ことをアピールしようとする癖があるようです。難読漢字や常用されない漢字をたくさん使おうとするケースが少なくありません。

読みやすさがもっとも大事

文章というのは、読者のためにあるものです。少なくともWebライティングで書く文章は、「読者を中心に書く」ことが求められます。そのため、無理に漢字を使うことは避けるべきです。

もちろん、日本語のすべてをひらがなで書こうとすると、逆に読みにくくなるのは間違いありません。漢字の使用に関しては、「読みやすくなるか」という視点で考えると迷わなくなるでしょう。

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